分析
2023.06.20
SWOT分析とは?やり方のポイント
目次
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マーケティング戦略を練る上で欠かせない数々のフレームワーク。
中でも「SWOT分析」を活用すれば、多角的に自社の現状を把握しながら、新たな市場機会や今後の課題を見つけ出すことができます。
その概要から具体的な手順、SWOT分析を行う上でのメリット・デメリットまで、詳しく解説していきましょう。
SWOT分析とは?新たな戦略策定やビジネスチャンスの発見につながる!
SWOT分析(スウォット分析)とは、Strength(自社の強み)、Weakness(自社の弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)といった4つの要素から自社の現状を分析することができるフレームワークの一種。
新たな戦略策定やビジネスチャンスの発見などに役立ちます。SWOT分析を構成する各項目について見ていきましょう。
SWOT分析を構成する項目
SWOT分析を構成する項目
技術力の高さや価格面など、自社が持つ強みを分析します。
なぜ、ユーザーは自社の商品・サービスを利用しているのかという目線で考えます。
Weakness(自社の弱み)
リソースやキャンペーンの打ち出し方など、競合他社に劣ると思われる自社の弱みや苦手分野について分析します。
Opportunity(外部要因・機会)
市場規模の成長をはじめ、自社にとってのビジネスチャンスとなりうる環境変化について分析したり、そのような変化に競合他社がどのような戦略を進めているのかなどについてリサーチしたりします。
Threat(脅威)
景気の変動や競合他社の動きなど、自社にとって危険性の高い環境変化を分析します。
外部要因のため、自社の企業努力だけではコントロールできないところもありますが、このポイントを押さえておくことで新たなビジネスチャンスを見出すこともできます。
Strength(自社の強み)、Weakness(自社の弱み)は自社のブランド力、価格、品質といった内部環境、つまり自社の企業努力でコントロールすることができる項目です。
反対にOpportunity(機会)とThreat(脅威)は、競合や市場といった自社を取り巻く外部環境のため、自社の力では変えるのが難しい項目。
さらにStrength(自社の強み)、Opportunity(機会)はプラス面、Weakness(自社の弱み)、Threat(脅威)はマイナス面に分類されます。
マーケティングに用いられるフレームワークにはさまざまな特性のものがありますが、自社を取り巻く内的・外的要因から新たな戦略を練ることができるSWOT分析は「情報収集→課題発見→アイデア着想→アイデア実行・修正」といったマーケティングの段階の中でも、アイデア着想のフェーズで活用することができます。
SWOT分析のメリットは攻防一体の戦略を練られること!
次に、SWOT分析の具体的な手順をご紹介します。
SWOT分析実施の手順
1.Opportunity(機会)とThreat(脅威)の分析
最初にビジネスチャンスとなりうる市場環境の変化、競合他社の動きなどを分析します。政治、景気、法律といった要素も分析対象に含まれます。
このとき、マクロ分析を行うPEST分析や5F(ファイブフォース)分析、PLC、バリューチェーンなどのフレームワークを併用するのも有効です。
2.Strength(自社の強み)とWeakness(自社の弱み)を分析
外部環境を洗い出したら、次に自社の強み・弱みに着目します。
認知度、ブランド力、インフラ、価格や品質、立地、サービス、技術力など細かく洗い出してみましょう。
主観的な分析ではなく、数値やデータを活用して正確に分析します。
なお、SWOT分析のデメリットとしては「強みと弱みの分類が極端な傾向にある」ことが挙げられます。
例えば、「商品単価が安い」という弱みは、視点を変えれば「競合他社より安価に商品を提供している」という強みでもあります。
ここでの分類が戦略のズレにつながる可能性もあるため、多角的に分析するよう注意が必要です。
3.「クロスSWOT分析」を行う
1と2で内部環境と外部環境を洗い出すSWOT分析だけでは、実際の戦略策定に使える分析結果は出てきません。
ここで4項目を掛け合わせて分析する「クロスSWOT分析」を行うことで、具体的な戦略を導き出すことができます。
(例)
・Strength×Opportunity=自社の強みを活かしてチャンスを勝ち取る方法とは?
・Strength×Threat=自社の強みを生かして脅威による影響を回避したり、競合に差別化したりする方法とは?
・Weakness×Opportunity=チャンスをつかむために、自社の弱みを克服する方法とは?
・Weakness×Threat=最悪のシナリオに対応する防衛策とは?
4.戦略や計画に落とし込む
クロスSWOT分析を元に、今後の具体的な戦略や計画を練ります。
上記の通り、自社の強みや弱みといった内的要因だけではなく、脅威や機会という外的要因まで取り込み分析することでリスクとチャンスをひとつの図の中に収め、脅威を回避しつつチャンスを狙うといった攻防一体の戦略を練ることができるのがSWOT分析の最大のメリットといえるでしょう。
SWOT分析が単なるアイデア出しに終わらないように注意!
企業の内外の環境についてひと目で理解でき、一度に豊富な情報を得ることができるSWOT分析ですが、分析結果から導き出されるべき結論に至らないケースがあることも知っておかなくてはいけません。
単なるアイデア出しに終わらず、実現可能な経営戦略の立案につながるよう、最後までしっかりと議論を進めていくようにしましょう。
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早川 勉
デジメーション株式会社 シニア・アソシエイト
WEB広告代理店に入社し、主に西日本エリアのメディア担当として大手から地場企業までを広くサポート。アクセス解析やデータ活用を中心に効果改善を図る。